真実


UIMS軍 第13主力宇宙艦隊 旗艦「ブラッドレイン」

転送される地上のニュースを見た艦長は、苦虫を噛みしめたように顔をしかめる。

「撤退中」と伝えられている木星防衛艦隊。
「通信途絶」となっているエウロパ基地。
だが、事実は違う。

一撃。

敵の最初の一撃で塵になってしまったのだ。
120隻からなる大艦隊はおろか、エウロパ基地は3000キロメートル以上ある衛星エウロパもろとも粉々にされていた。
迎撃に出撃した第8から13までの宇宙艦隊はUIMS軍の持つほぼ全ての戦力になる。その総数4321隻。それに対し、火星付近まで侵攻した敵軍の総数は確認されているだけで104万2938隻。

絶望的状況だった。
5年前に起こったあの戦闘の相手は、先遣偵察部隊に過ぎなかった。
奴等が、忌まわしい地球人共が、自らの星を奪い返しに来たのだ。

先の戦いでUGSFを撃退し「栄光の女神」と呼ばれ、艦隊司令にまで祭り上げられた。その栄光とやらもここまでらしい。

UIMS軍宇宙艦隊総司令みずいろの、最後の戦いが始まろうとしていた。